自然治癒力鍼灸

自然治癒力

自然治癒力とは人間が本来、持っている自分で自分を治す力で「自己治癒力」という言葉も

それに当たります。ころんでヒザをすりむいた時、傷口をきれいに消毒しておけばかさぶた

が出来て、やがて傷口がふさがり治ります。自己再生能力としての自然治癒力です。そして、

細菌やウイルスといった外敵から身体を守る自己防衛能力、即ち免疫と呼ばれる力も自然治

癒力と言えます。免疫という力を理解する場合、ホメオスタシス(恒常性維持機能)という

ものがある事から考えていきます。例えば、暑い時に汗が出たり、寒い時に震えたりするの

は、体温を一定に保つ為の現象で、これらは、人間の意識とは関係なく起きる現象です。他

にも、食事をして食物が消化器管に入った時にそれを消化する為に消化酵素を分泌させるよ

うに働きかけるホルモンが出ます、これらも無意識に起きている現象です。これらの意識と

は関係なく、内部環鏡を一定に保とうとする機能を、ホメオスタシス(恒常性維持機能)と

いいます。この、ホメオスタシスを潤滑に機能させる為にはホルモンを分泌させる内分泌系

と内臓を拮抗的に2重支配している自律神経系の働きが必要になります。免疫を外敵(外部)

から身体を守る働きとして捉えた場合、恒常性維持機能も免疫力のなかのひとつだと言えま

す。自律神経系とホルモン分泌を統括、管理している場所が間脳の視床下部という所です。

ここの状態を良くしていれば自然治癒力も高くなります。また、視床下部は、大脳辺縁系

(本能的な情動を司どる)の影響も受けているので、笑うことで免疫力が高くなったり、思

い悩み過ぎると身体の調子が悪くなったりします。鍼灸刺激は視床下部に働きかけて自律神

径系、内分泌系の機能を整え、身体全体のレベルアップをしてくれるので自然治癒力を高め

てくれます。